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医師が語る70歳を過ぎても病気知らずな「パワフルシニア」の共通点とは?

高齢社会の日本でこれから大事なのは、ただ長生きするのではなく「元気に楽しく長生きする」こと。これまで1万人以上を診察してきた総合診療科の医師が、70歳を超えても元気な人の共通点を解説します。

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パワフルに過ごす人は“取捨選択”が上手

特定の疾患や年代に限定せず、あらゆる患者に対して診察を行う総合診療科の医師・舛森悠さん。診察する8割以上は70歳を過ぎた高齢者だそうですが、老いをものともしないそのパワーに圧倒されることが多いと言います。

「経験上になりますが、パワフルかつワイルドなシニアにはいくつか共通点があります。たとえば、自ら選択して行動を起こします。ちまたの健康情報をうのみにせず、本当に正しいのか僕に聞いたり、なぜ健康に良いのかまで考えたりと、主体的に健康増進に取り組むのです。また、食事や趣味を楽しみたいとか、自分のやりたいことに積極的な人も、若々しく生き生きとしていますね」

今回は、医療の現場で舛森さんが目撃した、健康長寿のリアルな食生活や暮らし方の実例を紹介。

「年齢を重ねても病気を恐れず楽しく過ごすために、役立つことがたくさんあります。若いうちから日々の生活や心を整えておきましょう。無理をしすぎず、自分に必要だと思えることから始めてみて!」

パワフルなシニアの「食べ方」

元気なシニアには“自分軸”で食材を選び、食べ方を工夫しているという共通点が。「私はこれが食べたい」という主体性があるからこそ、食材を選び、健康に配慮することができます。健康法を試したり、食べ方を工夫したりといった向上心もあります。加えて、医師として舛森さんがおすすめする食習慣はこちら。

「ゆる地中海食」を取り入れる

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「地中海食」とは、地中海沿岸地域の食事スタイルのことで、野菜、果物、魚介類、オリーブオイル、ナッツ、豆類などを多く摂取するのが特色。乳がんや大腸がん、認知症のリスクを下げることがわかっています。あまり神経質になりすぎず、できる範囲でゆるく取り入れてみて。

料理のレパートリーを増やしておく

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外食やインスタント食品は塩分と脂質が多く、栄養バランスが偏りがち。高血圧、糖尿病、脂質異常症のリスクも高まります。若いうちから料理のレパートリーを増やしておくと、外食依存を防ぎ、健康にも◎。

パワフルなシニアの「暮らし方」

肩の力を抜いて楽しむことを優先するのも、元気なシニアに共通する特徴。自分にプレッシャーをかけず、夜眠くなるように生活リズムを少し変えるなど、臨機応変に対応する人が多い印象です。運動においても「がんばる」のではなく「楽しむ」のが長く続けるコツ。

1日20分歩いて! 運動量は少なくてもOK

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「健康のために1日1万歩以上歩く必要はありません」と舛森さん。1日2,300歩で心臓と血管に良い影響を与えるという海外の研究結果もあります。1日20分のウォーキングでも効果は大きいと言えるでしょう。

パワフルなシニアの「考え方」

“社会参加は認知症を遠ざける”というデータがありますが、しぶしぶ取り組んでも健康効果は得られません。気が合う仲間や心地いいことを自分軸で見つけるのが肝心。心地よい相手と何気ない会話をするだけで、健康の向上や認知症の予防につながります。

かかりつけ医を決めておく

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なんでも相談でき、必要なときには専門医を紹介してくれる医師であれば、内科や皮膚科の医師がかかりつけ医でも問題ありません。元気に過ごすためのカギとなります。

元気に長生きできる医師や病院との付き合い方

前述のように「かかりつけ医」を決めておくことは、シニアに限らず健康に過ごすために重要です。加えて舛森さんは「医師だけでなく、看護師やスタッフ全員を信頼できるような医療機関があると安心」と話します。

wildsenior_笑い合う病院スタッフと患者

「病院の診察は長くて15分程度。患者さんは待ち時間や検査などで、医師以外の看護師やスタッフと長く過ごすことのほうが多いです。その時間にスタッフとコミュニケーションを取っておくと、困ったときに相談しやすかったり、病院側もいざというときにスムーズな対応が取れたりします」

「今通っている病院はスタッフに話しかけづらい」などと感じるようなら、そこはあなたのかかりつけに向いていないのかも、と舛森さん。気楽に通えて医師だけでなくスタッフ全員に親しみを感じられるような「かかりつけ病院」を見つけることも、病気知らずに過ごす秘訣です。

イラスト/尚味
(一部、からだにいいこと2025年6月号より抜粋)

『からだにいいこと』6月号では、元気なシニアに学ぶ「特集:一生パワフルに過ごすコツ」を掲載。そのほか骨から若返ってスリムになるダイエット法や、週末の2日で顔たるみを改善するテクなど、気になる記事が満載です!

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